作業床平衡装置

作業床平衡装置は、ブームの起伏角度の変化にかかわらず、常に作業床を車体又は地面に対し平衡な状態に保持する装置で 作業床から作業者の転落を防止するためのものである。

●シリンダ式平衡装置(伸縮ブーム型)
第1ブームと旋回台とに連結された下部平衡取りシリンダ及び第2ブームと作業床とに連結された上部平衡取りシリンダから構成されている。

両方のシリンダは油圧ホース又は配管で連結していて起伏作動によって下部平衡取りシリンダから押し出された作動油が上部平衡取りシリンダを伸縮させ、常に作業床の平衡が保持される。

【注意】
使用中にブームを上げると作業床の水平が保持されず傾いていくことがあります。 平衡シリンダ内にエアが入っていますので、作業を中止して作業床の平衡シリンダの調整動作を何度か繰り返し、エア抜きを行ってください。

シリンダ式平衡装置(伸縮ブーム型)の例
シリンダ式平衡装置(伸縮ブーム型)の例

●ワイヤ式平衡装置(屈折ブーム型)
ワイヤロープとガイドシーブを介して、一端は旋回台に、他端は作業床に固定されている。起伏及び屈折作動によってワイヤロープがガイドシーブ回りを移動することにより平衡が保持される。

ワイヤ式平衡装置(屈折ブーム型)
ワイヤ式平衡装置(屈折ブーム型)

長期駐車していると作業床の水平が狂い、傾いた状態になります。バランスシリンダのコックを開け、ブームの伸縮操作で水平調整してください。

【注意点】
・調整の際には作業床には乗らない事!
・調整後の油圧回路のコックを閉め忘れない事。落下事故につながります。

【平衡シリンダの油圧が抜けた状態】
平衡シリンダの油圧が抜けた状態